予防医学 医学

予防医学

great public health achivements

 

この記事の重要メッセージ

予防医学と公衆衛生は、人類の寿命が伸びたことに貢献しています。

エビデンスに基づいて予防医学を実践することが大事です。そして医療従事者でない人も、正しい知識を用いて予防医学を実践することができます。

生活習慣に予防医学を取り入れることで、年単位で健康寿命が増加するというエビデンスがあります。
それによって社会全体の医療費を減らすことができ、人間社会の価値が向上することにつながります。

 

予防医学の効果

人類の健康の増進、その多くに予防医学が貢献しています。
私たちが健康に生きるために、なにが関係しているのでしょうか?

20世紀に私たちが健康に生きるために、公衆衛生が大きな役割を果たしました。
1999年にアメリカの疾病対策予防センター (CDC)が、20世紀の健康の増進を振り返って報告を出しています。
(CDC. 1999: PMID 10220250)

20世紀に公衆衛生が達成した偉大な 10の項目

  1. ワクチン接種
  2. 乗り物の安全性
  3. 労働環境の安全性
  4. 感染症のコントロール
  5. 冠動脈疾患と脳卒中による死亡の減少
  6. 安全で健康な食べ物
  7. 母子の健康
  8. 家族計画
  9. 飲水のフッ素消毒
  10. 喫煙による健康被害の認識

20世紀の100年間に、アメリカ人の寿命は30年近く伸びました。
そのうちの25年は、公衆衛生の発展によるものです。

上記の項目が大事であることは、現在も変わりません。
前世紀の話題としてではなく、これからも大事なものとして取り扱っていきます。
健康に生きるための手がかりです。

そして21世紀になっても医学は進歩しています。
この10項目についてもより詳しいことが分かっています。
さらに大事なことも分かるようになりました。

 

もう一つの手がかり - USPSTF

筆者が皆様に情報提供をする際に、どのような情報を影響するのかについて参考にしているものがあります。
アメリカ予防サービス・タスクフォース (USPSTF)のウェブサイトです。
とても有益な情報があり、ウェブサイトをお示ししますが、英語です。

US Preventive Services Task Force

一例を挙げると、がんの予防、禁煙のメリット、推奨する生活様式、ケガの予防、栄養、メンタル・ケア、有害な薬物の知識、などを扱っています。
長い人生を健康にすごすために、どれも大事な情報です。

もちろんアメリカと日本では異なる事情もあります。
人種や文化が異なれば、健康管理について重視すべきことも違う部分があります。

日本、そして世界の医学研究から、私たちがより健康な人生を送れるようになるための情報を集め、提供します。
医学であるがゆえの難しさ、そして英語であることの難しさ、それらを理解しやすい形にします。

 

予防ケアには 人それぞれの効果がある

一人ひとりの生活が違うように、一人ひとりの健康問題も異なります。
健康管理のための情報を学んでいると、多くのことに気をつけるべきだと感じるでしょう。
全部を実現するのは無理だ、と感じるかもしれません。

重要なのは、一人ひとりにとって効果の大きい健康管理の方法が異なることです。
例えば体重を減量することは、肥満の人にとっては大きなメリットがありますが、もともと健康的な体重の人には殆どメリットはないでしょう。
ある程度は自分に関連の強い健康管理の方法が分かると思います。
しかしそれぞれに優先度をつけたり、多くの管理をやろうとすると複雑になったりするでしょう。
その解決のため、かかりつけのお医者さんを持つことをオススメします。

かかりつけのお医者さんは、皆様の個別の健康状態と問題を総合的に考え、皆様にとって大事な健康管理を提案してくれます。
Save Bookで提供している情報は、健康のために何が役に立つかという事実です。
その事実のうち、何が皆様にとって大事なのかを教えてくれるのは、かかりつけのお医者さんです。

人それぞれの健康管理が大事である、ということをシミュレーションした報告があります。
(Ann Intern Med. 2013: PMID 23922061)

複数の健康問題を持った人を例にして、その人が特に重要な健康管理を実践した場合、どれくらいの寿命が延ばせるかというシミュレーションです。
実際に寿命が長くなることを保証するものではありませんが、データから計算すると期待される効果が推定されます。

この論文では62歳の男性を例にシミュレーションしました。
彼は肥満で、喫煙しており、コレステロールの値が高いです。
高血圧があり、血縁者に大腸がんの人がいます。
この人にとって重要なトップ3の健康管理、そしてそれを実践した場合の寿命の延長は以下の通りでした。

  1. 禁煙 - 2.8年の延長
  2. 体重の減量 - 1.6年の延長
  3. 血圧のコントロール - 0.8年の延長

すべて達成すると、シミュレーションでは5.2年の寿命が延びるということでした。
そしてその伸びた人生は、呼吸の苦しさに悩まされず、快適な軽い体で過ごすことができるのかもしれません。

 

まとめ

予防医学は健康の増進に役に立っている。

人それぞれに重要な予防やケアは異なる。

かかりつけのお医者さんを持ち、健康管理の提案をしてもらう。

ここでは皆様が健康管理に取り組む前に、それが大事で有効であることを説明しました。
Save Bookが皆様の明るい人生に役立てることを祈っています。

 

  • この記事を書いた人

眞喜志 剛

Save Bookの運営者です。ウェブサイトを通じて、エビデンスに基づいた医学の知識を一般の方も使えるようにすることを目指しています。 救急医、集中治療医。 ドクターヘリで活動するフライトドクター。 2009年 奈良県立医科大学卒業。 2021年 名古屋商科大学大学院ビジネススクール卒業。 日本救急医学会専門医 | 日本集中治療医学会専門医 | MBA

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